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頭痛と腹痛が同時に起こったらどうする?
「仕事に行こうとしたら頭痛と腹痛が起こった」
「学校に行く時間になるとお腹が痛い、頭が痛いと子供が言う」
こんな経験をした方はいませんか?
頭痛と腹痛が同時に起こる場合は、心理的・社会的背景から症状が出ている場合があります。
そのため、頭痛と腹痛が同時に起きることを「気のせい」や「心が弱いため」と考えるのは危険です。
そこで今回は、頭痛と腹痛が同時に起こる原因や対処法についてお伝えします。
頭痛と腹痛が同時に起こる原因とは?
頭痛と腹痛が同時に起こる原因についてご説明しましょう。
原因(1)急性胃腸炎
急性胃腸炎は、ウイルスや細菌の感染で起こります。
ウイルス感染では、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどの感染がよく知られています。
細菌感染では、サルモネラ菌や病原性大腸菌による食中毒があります。
急性胃腸炎の場合には、感染での発熱による頭痛と、胃腸炎による痛みや下痢からの腹痛が起こります。
細菌感染の場合は、感染の症状に細菌が出す毒素(ベロ毒素)の症状が加わる場合があります。
原因(2)心身症
腹痛を起こす病気の中で、心身症に含まれると考えられているものには、以下のようなものがあります。
- 消化性潰瘍
- 潰瘍性大腸炎
- 過敏性腸症候群
- 機能性消化不良
(全てが心理的・社会的要因があるワケではありませんが・・・)
また、実は、片頭痛や緊張性頭痛も心身症に含まれるとされます。
心身症とは、「身体に起こる病気だが、その経緯に心理的・社会的要因が影響しているもの」です。
不安神経症・パニック障害などの神経症や、うつ病・統合失調症などの精神病とは異なるのです。
頭痛と腹痛が同時に起こるときの対処法
頭痛・腹痛・おう吐・下痢・発熱などの症状で、苦痛が強い、長引く場合には病院を受診しましょう。
急性胃腸炎などの感染症の場合には、早期の治療が必要です。
心身症の場合には、体の治療と並行して心理的・社会的な問題を解消していく必要があります。
心身症の治療で難しい点は、いくら体の治療だけを行ってもなかなか良くならないということです。
治療のために、医師は患者さんの心理面・社会背景などに目を向けようとします。
ところが、患者さんは心身症を誤解していて「自分は弱い人間ではない」「精神病ではない」等、病気の本質に目を向けられない場合があるのです。
心身症の改善には、体の治療と並行して、セロトニンを増やす生活をするとよいでしょう。
セロトニンは「精神の安定」にかかわる脳内物質です。
長年セロトニンの研究をしている、東邦大学名誉教授の有田秀穂先生は、次のことを推奨しています。
- トリプトファン(セロトニンの材料となる)を摂取する:大豆製品・ナッツ類・乳製品
- 太陽の光を浴びる
- ウォーキングやスクワットなどのリズミカルな呼吸と運動
- グルーミング:スキンシップや人との交流
心身症は「体の病気」ですが、大きく言えば「病は気から」とも言います。
生活パターンや考え方で、体がSOSを出す場合もあることを知ってください。
心身症の治療には、体の治療と並行して心療内科・精神科を受診するとよいでしょう。
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