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頭痛が高熱を伴っている正体とは?
「何だか寒気がすると思ってたら、だんだん高熱が出て頭痛や体が痛む!」
こんな経験をされた方はいませんか?
高熱を伴う頭痛を起こす病気には、「インフルエンザ」や「髄膜炎」があります。
インフルエンザでは、関節痛や咳・のどの痛みの他にも、腹痛や下痢といった症状が現れる場合もあります。
髄膜炎の原因も、多くは細菌やウイルスによる感染です。
では、高熱と頭痛を起こすインフルエンザや髄膜炎についてお伝えします。
頭痛と高熱を同時に起こすインフルエンザや髄膜炎の症状
インフルエンザ
インフルエンザは、12月頃〜3月頃に流行する、インフルエンザ・ウイルスによる感染症です。
症状は、急に高熱・頭痛・全身の関節痛などが出ます。
感染力が強いので、学校などでは出席停止や学級閉鎖になりますね。
診断は、インフルエンザの鑑別を行う迅速キットで検査して、陽性になればインフルエンザとなります。
ただし、インフルエンザウイルスに感染しても12〜24時間経過しないと、迅速検査キットで陽性にならない場合があります。
また、あまり高熱や頭痛が起こらなくて、下痢や腹痛といった症状が出るケースもあります。
髄膜炎
髄膜炎は、体に感染したウイルスや細菌が、脊髄や脳に入り込み炎症を起こしている状態です。
症状は、頭痛・高熱(微熱の場合もある)・意識障害・けいれん・項部(こうぶ:うなじの部分)の硬直などです。
髄膜炎を起こす原因は、85%がエンテロウイルスといわれています。
エンテロウイルス属は、腸で増えるウイルスで、子供に見られる感染症のヘルパンギーナ・手足口病・ポリオなどが同じ仲間です。
大人にもエンテロウイルスは感染しますが、その場合は免疫力が強くなっているので、風邪症状くらいで治まります。
髄膜炎を起こす細菌には、インフルエンザ菌や肺炎球菌があります。
インフルエンザ菌は、名前がインフルエンザを起こすウイルスと紛らわしいですね。
インフルエンザ菌は、ヘモフィリス属のグラム陰性桿菌でHib(ヘモフィリス・インフルエンザb型)と呼ばれます。
頭痛と高熱を同時に起こすインフルエンザや髄膜炎の対処法
インフルエンザ
インフルエンザウイルスに感染すると高熱が出るワケは、免疫による防御機能が働くためです。
インフルエンザウイルスは強い増殖力があるので、それに対抗するために免疫力を高める「プロスタグランジン」という物質が合成されます。
プロスタグランジンは、血管を広げたり、体温を上げたりする働きがあり、これが頭痛と高熱につながります。
インフルエンザの場合、鎮痛解熱薬の使用には注意が必要です。
- サリチル酸系(アスピリンなど)
- ジクロフェナクナトリウム系(ボルタレンなど)
- メフェナム酸系(ポンタール)
上記の薬剤をインフルエンザの時に飲むと、インフルエンザ脳症を起こす可能性があります。
インフルエンザの場合には、アセトアミノフェン系(カロナール・アンヒバなど)の解熱剤のほうがおすすめです。
インフルエンザの高熱と頭痛は辛いですが、免疫が働いている状態なので鎮痛解熱剤の多様は避け、頭や体を冷やして安静にしましょう。
髄膜炎
髄膜炎は、意識障害やけいれんなどを起こし、生命の危険も大きい病気なので、すぐに受診しましょう。
神経内科・内科で治療できます。
インフルエンザ脳症と髄膜炎は、頭痛・発熱・意識障害・けいれんなど、症状が似ています。
子供や青年期の人がインフルエンザにかかると、インフルエンザ脳症を起こす場合があります。
意識がボーッとする・突然興奮する・異常行動などが見られたら、すぐに受診しましょう。
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